vol.40 数字だけでは分からないこと "その1"
こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「数字だけでは分からないこと "その1"」です。
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何かを判断する時、基準となるのは数字ですが、
家づくりでは、数字だけでは判断しきれないことが多々あります。
例えば、部屋の広さ。
仮に、同じ16帖というリビングダイニングキッチンが存在しても、
見る家によっては、すごく狭く感じることもあれば、
逆に、すごく広く感じることもあった経験はありませんか?
では、なんとなくそう感じた原因について
今回は説明していきたいと思います。
✔︎なぜか狭く感じる理由
まず1つ目の理由が
「ドアと天井の間に壁があるから」です。
この写真の右側がそうです。
この壁のことを「垂れ壁」と呼ぶのですが、
なぜこの壁があると狭く感じてしまうのかと言うと、
視線がその壁によって止まるからです。
左の写真であれば、
天井がずっと奥の方まで続いているように見えるのに対し、
右の写真は、ここで一旦縁が切られてしまいます。
また、視線が止まるだけじゃなく、
右と左の写真では、
天井の明るさに違いがあるのがお分かりいただけると思います。
つまり、垂れ壁があることによって視線が止まり
「抜け感」が出ないことに加え、
天井付近が薄暗くなり、天井が妙に低く感じてしまうというわけですね。
そして、2つ目の理由が「窓と天井の間にも壁があるから」です。
この窓とは、外に出られる床まである大きな窓のことですね。
これも先程のドアと同じで、
「垂れ壁」によって視線が遮られ「抜け感」が消滅する原因となります。
また、室内に入ってくる光量も減るし、
かつ、天井付近にも光が届きにくくなり、
薄暗い天井が圧迫感を出してしまうというわけですね。
3つ目の理由は「カーテンが開けられないから」です。
これが狭苦しさを感じさせる最も大きな理由となります。
カーテンが閉まったままの状態は、
そこに壁があるとまではいかなくても、
外の景色や空を見ることができません。。
カーテンによって室内への採光をさらに減らしてしまうわけですしね。
この写真のように天井までドアや窓があり、
かつカーテンがいらない家と、
垂れ壁だらけで、かつカーテンだらけの家では、
数字上は同じ広さだったとしても、
体感的には大きな差が生じてもおかしくないというわけですね。
✔︎天井を高くする意味
開放感を出すために
天井を高くしたいと多くの方がおっしゃいます。
もちろん、天井を高くすれば幾分開放感は生まれると思います。
しかし、ドアや窓の高さが低いまま天井だけを高くしたら、
なおのこと天井付近が暗くなるし、
その上、その窓のカーテンが閉まったままだとしたら、
全く開放感が出ないのが現実です。
ゆえ、天井だけを高くするだけでは、
それほど意味がないということを
まずは知っておいていただけたらと思います。
それでは、また次回。