vol.81 損失回避マインドと家づくり
こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「損失回避マインドと家づくり」です。
------
人は「得をする」ことよりも
「損をする」ことに対して
過剰に反応する生き物だと言われています。
要は、本能的に損失を回避しようとする
生き物だというわけですね。
例えば、100円玉を投げて、
表が出たら10万円が手に入り
裏が出たら5万円を失うという
賭けがあるとした場合、
確率論的に考えると、
この賭けには本来乗るべきですよね。
表と裏が出る確率は50%だからです。
つまり、この賭けを2回やった場合、
どっちも勝って20万円得をする可能性と、
どっちも負けて10万円損をする可能性もあるものの、
確率論的には半々になって
5万円得をする可能性が一番高いので、
乗るべきだということなんですが、
しかし、頭では理解していながらも、
本能的にそうは出来ないのが人ってものですよね。
だって、もしかしたらどっちも負けて
10万円損しちゃうかもしれませんし。
そんなことになる可能性があるぐらいなら
最初からやらない方がマシだと
思ってしまうのが普通ですよね。
そんなわけで人ってものは、
損をする可能性があるものには、
なかなか思い切って挑戦しにくいように
なってしまっているようです。
実際、貯金に関しても、
全く増えないと分かっていても
絶対に減ることはないので、
とりあえず銀行に預けておけばいい
というのもこの損失回避マインドだし、
保険に至っては、
長くかけておけば損をしないどころか、
もしもの時の補償まで備えているわけですしね。
✔️家づくりにおける損失回避
そして、こと家づくりにおいても、
この損失回避マインドは必ずあります。
と言っても、金銭的なことではなく
「後悔するぐらいなら」ってやつですが。
後から出来ないことは後悔しなくていいように
今のうちにやっておこうか、的なものです。
仮にそれらによって
家の価格が上がったとしても、
35年ローンに慣らしてしまえば
毎月わずか数千円の負担で
メンタル的な損失が回避出来ちゃうわけですからね。
実際は、
今後この負担増がボディブローのように
地味に効いてくるわけなんですが...
この代表的なものが、
「部屋の数」や「部屋の広さ」ですね。
もし、子供がもう1人出来たら。
もし、誰かが泊まりに来たら。
もし、親と同居になったら。
もし、荷物がもっと増えたら。
もし、収納が足りなかったら。
と考えたら、予算的にいけそうなら
それらに備えておいて損はない
と思ってしまいますからね。
まだまだ、他にもいっぱいありますが...
予算的に問題ないなら、
やりたいことをガンガン詰め込んでいただいてもいいです。
あくまで問題なのは
その損失回避マインドを満たすために、
予算的な無理をしてしまうことなので、
なかなか難しいことではありますが、
そのバランスをとりながら
家づくりをしていただけたらと思います。
個人的には、勢いに任せて一気に進むのではなく、
巷に溢れた様々な情報を
自分たちの中で咀嚼しながら進めるために
ゆっくりと時間を取ることも
大事なのではないかと思います。
それでは、また次回。