vol.144 位置と広さと数量と

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「位置と広さと数量と」です。

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「子どものために」という想いは、
家を建てる大きな原動力の一つだと思いますが、
とはいえ子どもは遅かれ早かれ家から出ていくことから、
子育て期間中のことだけじゃなく、
子どもが巣立った後まで考えた上で
間取りをつくっておいた方がいいでしょう。

内装や設備は比較的簡単に変えられますが、
使い勝手が悪くなったからといって
間取りの変更をしようとしても
そう簡単には出来ないですしね。

そんなわけで、子ども部屋に関しては
それぞれの想いもあると思いますが、
最も合理的に考えた方がいいスペースと言えるでしょう。

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まず考えていただきたいことが、
子ども部屋を2階につくることが
本当に正解なのかどうかということです。

子ども部屋を2階につくった場合、
子どもが小さいうち(中学生になるまで)
自分の部屋を全くと言っていいほど
使うことがないからです。

子どもに限らず家族みんな
1日の大半を過ごすのはリビングダイニングキッチンだし、
子どもたちが小さいうちは
お母さんの近くから離れないでしょうし、
寝るのも親と一緒ですからね。

結果、リビングやダイニングが
子どもたちのオモチャや服で
散乱していくのではないでしょうか。

そして、1階にリビングとは別部屋か
充分な収納が確保出来ていない場合、
子どものものを片付ける収納ボックスを
リビングに置かざるを得なくなり、
生活感があふれてしまう上、
狭苦しく掃除もしにくいリビングに
なってしまうのではないでしょうか。

以上のようなことが想定されることから、
子ども部屋の位置を最初から2階に指定してしまうのは
どうかと考えている次第です。

子ども部屋を1階につくっておけば、
自分の荷物は全て自分の部屋に片付けられるでしょうし、
親御さんが泊まりに来た時なんかもここを使ってもらえるし、
やがて子どもたちが出て行った後も
何かと使い勝手がいいでしょうしね。

要するに、子ども部屋は
2階よりも1階につくっておいた方が
使える幅が大なり小なり広がるだろうし、
ライフスタイルの変化に応じて使い分けがしやすい、
というわけです。


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✔️コストに直結する広さと数量

続いて考えていただきたいことが、
「広さ」と「数」についてです。

広さに関しては、
寝室同様何を置く予定なのか?から
算出するのでいいのではないでしょうか。

仮に部屋とは別でクローゼットがあり、
置くものがシングルベッドと机だけであれば、
内寸で2.6m×2.6mある
4.5帖という広さで充分だと思います。

ハウスメーカーの住宅展示場や
住宅会社のモデルハウスなどは、
6帖でつくっている場合が多いのですが、
たとえ思春期を迎えたとしても
部屋に篭りっきりにならずに
寝る寸前までリビングで
一緒に過ごすことが多いと思うので、
そんなに広くつくる必要はなく
「自分の部屋がある」ということだけで
充分だという認識でいいと思います。

冒頭でも申し上げましたが、
遅かれ早かれ子どもは家を出ていくでしょうし、
その後の利用用途を考えてみても、
4.5帖もあれば充分でしょうしね。

数に関しても、必ずしも子供の人数に合わせて、
つくる(つくっておく)必要はないかもしれません。

子どもが自分の部屋を使い出すのは
中学生になってからの可能性が高いし、
高校卒業と同時に家を出ていくとしたら
1人で部屋を使う期間は最大6年なので、
兄弟姉妹の年齢差によっては
使う時期が被らない可能性もあるからです。

そんなわけで、子ども部屋を
必ずしも人数分つくる必要はないし、
どう考えてもつくらないといけないとしても
4.5帖という広さのまま増やすのではなく、
3.75帖とか3帖という広さにすることを
検討した方がいいのではないかと考えています。
面積を広げれば広げるほど
確実に家のコストは上がっていってしまいますしね。

いかがでしたか?
もちろん、子ども部屋も寝室同様に
予算的にゆとりがあるのであれば、
全然広げていただいても問題ないので、
この意見も参考にしていただきつつ
考えてみていただければと思います。

では、次は「収納」についてお伝えしていきたいと思います。
それでは、また次回。

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